消防防災情報
┃令和3年中(1月~12月)の火災概要
1 出火件数
令和3年中の総出火件数は35,077件でした。これは、おおよそ1日あたりおおよそ 96件、15分ごとに1件の火災が発生したことになります。
火災種別による出火件数は、建物火災が19,461件、車両火災が3,494件、林野火災 が1,228件で、船舶火災62件、航空機火災等が0件、その他火災が、10,832件でした。
2 火災による死傷者
火災による総死者数は1,400人、また、負傷者は5,369人でした。
火災による死者の火災種別では、建物火災が1,152人、車両火災が69人、林野火災 が、11人、船舶火災が2人、航空機火災が0人、その他の火災が166人となっていま す。
また、火災による負傷者数は、5,369人となっています。
火災による負傷者の火災種 別では、建物火災が4,498人、車両火災が215人、林野
火 災が100人、船舶火災が15人、航空機火災が0人、その他火災が541人となってiいま
す。
3 住宅火災による死者(放火自殺等は除く)数は913人でした。
建物火災による死者は1,152人のうち(一般住宅、共同住宅及び併用住宅)火災によ
る死者は999人、さらにそこから放火自殺者等を除くと913人となっています。
なお、建物火災の死者に占める住宅火災の死者の割合は86.7%で、出火件数の割合
54.8%と比較して非常に高いものとなっています。
4 住宅火災による死者(放火自殺者等を除く)の約7割が高齢者
住宅火災による死者(放火自殺者等を除く。)913人のうち、65歳以上の高齢者
682人(74.7%) でした。
住宅火災における死者の発生した経過別死者数では、逃げ遅れ447人、着衣着火36
人、出火後再進入10人、その他420人となっています。
5 出火原因の第1位は「たばこ」続いて「たき火」
総出火件数の35,077件を出火原因別にみると、「たばこ」3,017件(8.6%)、「た
き火」2,725件(7,8%)、「こんろ」2,667件(7,6%)、「放火」2,305件6.6%)
「電気機器」1,799件(5.1%)、の順となっています。
「放火」、「放火の疑い」を合わせると3,859件(11.0%)で、件数が多い主な都道
府県は、東京都592件、埼玉県328件、神奈川県318件、愛知県268件、大阪府260件
の順となっており、大都市を抱える都道府県で高い割合をしめしています。
6 住宅防火対策
令和3年(1~12月)の住宅火災による死者(放火自殺等を除く)は、913人と な
っています。このうち65歳以上の高齢者は、682人(74.7%)で7割を超えています。
住宅用火災警報器の設置が、新築住宅については、平成18年6月から義務化され、
既存住宅についても平成23年6月までに各市町村の条例に基づき全ての市町村におい
て義務化されました。
令和3年6月に全ての住宅への設置義務化から10年を迎えたことから、老朽化した
住宅用火災警報器の交換など、適切な維持管理を行うことが重要で、総務省消防庁で
は、春や秋の全国火災予防運動等の機会を捉え、全国の消防本部やマスコミ等と連携
し、住宅用火災警報器の点検・交換などの維持管理の重要性について普及啓発を行う
とともに、防炎品、住宅用消火器等による住宅防火対策を推進しています。全国の消
防本部等においても、「住宅用火災警報器設置対策会議」において決定された「住宅
火災警報器設置対策基本方針」を踏まえ、消防団、女性(婦人)防火クラブ及び自主防
災組織等と協力して設置の徹底及び維持管理の促進のための各種取組を展開していま
す。
7 放火防止対策
令和3年の放火及び放火の疑いによる火災は、3,859件総で、全火災の11.00%を占
めています。
消防庁では、「放火火災防止対策戦略プラン」
(参照 URLURL:hhttp://www.fdma.go.jp/neuter/topics/ fieldList4_6.html)を
活用し、目標の設定、現状分析、 達成状況の評価というサイクルで地域全体の安心・
安全 な環境が確保されるような取組を継続的に行うことで、 放火火災に対する地域の
対応力を向上させることなどを 推進しています。
(総務省消防庁HP引用)